【不動産売却のリアル】知っておくべき「売却プロセス&費用」完全ガイド|損しないための知識をプロが解説
こんにちは!今日は2025年8月22日。まだまだ夏の日差しが眩しい季節ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、この記事を読んでくださっているあなたは、「そろそろ、この家を売ろうかな…」と、人生の大きな決断を前に、期待と少しの不安を抱えているのではないでしょうか。
「家を売ったのに、税金や手数料を引かれたら、手元に残ったお金は思ったよりずっと少なかった…」
実はこれ、不動産売却でよく聞かれる後悔の声なんです。大切な資産だからこそ、1円でも高く、そしてスムーズに売却したい。そう願うのは当然のことです。
この「思ったよりお金が残らない」という事態は、不動産売却の全体像、特に「手順」と「費用」を正しく理解していないことから起こります。
でも、ご安心ください。この記事では、不動産売却が初めての方でも全体像をしっかりと掴めるように、以下の2点を徹底的に、そして分かりやすく解説していきます。
・売却開始から引き渡しまでの全8ステップ
・「何に」「いくら」かかる?費用の全貌とシミュレーション
この記事を最後まで読めば、あなたは不動産売却に対する漠然とした不安が解消され、「何をすべきか」が明確になり、自信を持って次の一歩を踏み出せるはずです。さっそく見ていきましょう。
【ステップ別】不動産売却の全手順(流れ)を8ステップで徹底解説
不動産売却は、思い立ってすぐに売れるわけではありません。一般的には、相談から売却完了(引き渡し)まで3ヶ月〜半年、場合によっては1年以上かかることもあります。まずは、この全体像を掴むことが成功への近道です。
1. 情報収集・相場調査
2. 不動産査定
3. 媒介契約
4. 売却活動
5. 内覧対応
6. 購入申込・条件交渉
7. 売買契約
8. 決済・引き渡し
では、各ステップを具体的に見ていきましょう。
ステップ1:情報収集と相場調査「いくらで売れそう?」
何よりもまず、ご自身の不動産が「いくらくらいで売れそうか」という相場観を養うことが大切です。近隣で似たような物件がいくらで売りに出されているか、過去にいくらで成約したかなどを、不動産情報ポータルサイト(SUUMOやLIFULL HOME’Sなど)で調べてみましょう。
ステップ2:不動産査定「プロに価値を診断してもらう」
相場観を掴んだら、いよいよプロの出番です。不動産会社に連絡し、物件の価値を査定してもらいます。これが「不動産査定」です。査定には2種類あります。
・机上査定(簡易査定):物件情報(住所、面積、築年数など)を基に、周辺の取引事例などからおおよその査定額を算出します。手軽でスピーディなのが魅力です。
・訪問査定(詳細査定):実際に不動産会社の担当者が物件を訪れ、日当たりや眺望、室内の状態、周辺環境などを細かくチェックして、より正確な査定額を出します。
本格的に売却を検討するなら、訪問査定が必須です。
ステップ3:不動産会社との媒介契約「売却のパートナーを決める」
査定額や担当者の対応などを比較検討し、売却を依頼する不動産会社が決まったら、「媒介契約」を結びます。これは「私の物件の売却活動を、あなたにお願いします」という正式な契約です。主に3つの種類があります。
契約の種類 | 複数社への依頼 | 自己発見取引 | レインズへの登録義務 | 売主への報告義務 |
一般媒介契約 | 可能 | 可能 | 任意 | 任意 |
専任媒介契約 | 不可 | 可能 | 7日以内 | 2週間に1回以上 |
専属専任媒介契約 | 不可 | 不可 | 5日以内 | 1週間に1回以上 |
それぞれにメリット・デメリットがありますが、まずは1社に絞って手厚いサポートを受けられる「専任媒介契約」を選ぶ方が多い傾向にあります。
ステップ4:売却活動(広告・宣伝)「買主を探す」
媒介契約を結ぶと、不動産会社が本格的な売却活動を開始します。
* 不動産情報ポータルサイトへの掲載
* 自社ホームページへの掲載
* 新聞折り込みチラシやポスティング
* 既存顧客への紹介 など
どのような方法で、どれくらいの頻度で広告活動をしてくれるのか、媒介契約の際にしっかり確認しておきましょう。
ステップ5:内覧対応「物件の魅力をアピール!」
広告を見て興味を持った購入希望者から、「実際に物件を見てみたい」と連絡が入ります。これが「内覧」です。内覧は、あなたの物件の魅力を直接アピールできる絶好のチャンス!
・掃除と整理整頓は徹底的に!(特に水回りや玄関は重要)
・部屋の電気はすべてつけて明るく見せる
・換気をして匂い対策も万全に
住みながらの内覧は大変ですが、第一印象が成約を大きく左右します。
ステップ6:購入申込と条件交渉「ゴールは目前!」
内覧を経て物件を気に入ってもらえたら、購入希望者から「購入申込書(買付証明書)」が提出されます。ここには希望購入価格や引き渡し時期などの条件が記載されています。
希望価格が売出価格より低い「指値(さしね)」で申し込まれることも少なくありません。不動産会社の担当者と相談しながら、価格やその他の条件を交渉し、双方が納得できる着地点を探ります。
ステップ7:売買契約の締結「正式な約束を交わす」
条件がまとまったら、買主と「不動産売買契約」を締結します。契約時には、宅地建物取引士から物件に関する重要事項の説明を受け、契約書に署名・捺印します。この際、買主から「手付金」(売買代金の5〜10%が相場)を受け取ります。
ステップ8:決済と物件の引き渡し「売却の完了」
契約から約1ヶ月後、いよいよ最終ステップです。金融機関などで買主・売主・司法書士・不動産会社担当者が集まり、以下の手続きを行います。
* 買主から売主へ残代金の支払い
* 売主から買主へ所有権を移転するための登記手続き(司法書士が代行)
* 固定資産税などの精算
* 不動産会社へ仲介手数料の支払い
* 物件の鍵の引き渡し
これが完了すれば、無事に不動産売却の全プロセスが終了です。お疲れ様でした!
【シミュレーション付】家を売るのにかかる費用はいくら?内訳を徹底解剖
「不動産売却の手順」を理解したところで、次はいよいよ最も気になる「家を売る費用」についてです。「思っていたより諸費用がかさんで、手元に残るお金が少なくなった…」という後悔を避けるため、ここでしっかり確認しておきましょう。
ここでは、【3,000万円】で家が売れた場合を例に、どれくらいの費用がかかるかシミュレーションしてみます。
必ずかかる費用①:仲介手数料
不動産会社に支払う成功報酬です。これが諸費用の中で最も大きな割合を占めます。法律で上限額が定められています。
・計算式(速算式):売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税
【シミュレーション】
3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円
96万円 + 消費税(10%) = 105万6,000円
必ずかかる費用②:印紙税
売買契約書に貼る印紙代です。契約金額によって税額が変わります。
【シミュレーション】
売買価格が1,000万円超〜5,000万円以下の場合、印紙税は1万円(※軽減措置適用後の金額)です。
場合によってかかる費用①:登記費用(抵当権抹消など)
住宅ローンが残っている物件を売る場合、ローンを完済し、金融機関が設定した「抵当権」を抹消する登記が必要です。この手続きを司法書士に依頼する費用がかかります。
【シミュレーション】
登録免許税と司法書士への報酬を合わせて、1万5,000円〜3万円程度が目安です。
場合によってかかる費用②:その他(ハウスクリーニング、解体費など)
・ハウスクリーニング費用:5万円〜15万円程度
・測量費用(土地の場合):30万円〜80万円程度
・建物の解体費用(古家付き土地の場合):100万円〜300万円程度
・引っ越し費用
これらは必須ではありませんが、より高く、早く売るための「投資」として検討する価値があります。
【最重要】利益が出た場合にかかる税金:譲渡所得税・住民税
最後に、最も複雑で注意が必要な「不動産売却の税金」です。
不動産を売って「利益(譲渡所得)」が出た場合にのみ、その利益に対して所得税と住民税がかかります。
譲渡所得の計算式:
譲渡所得 = 売却価格 – (取得費 + 譲渡費用)
・取得費:その不動産を買ったときの代金や手数料など。不明な場合は売却価格の5%で計算(概算取得費)。
・譲渡費用:今回の売却でかかった費用(仲介手数料、印紙税など)。
もし譲渡所得がプラスになった場合、所有期間によって税率が変わります。
・短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%
・長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
しかし、ご安心ください!
マイホーム(居住用財産)を売却する場合、強力な特例が使えます。
・3,000万円の特別控除:
譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度。つまり、利益が3,000万円以下であれば、税金はかかりません。 ほとんどのケースで、この特例により非課税となります。
税金の計算は非常に複雑なため、必ず不動産会社の担当者や税理士に相談しましょう。
失敗しないための不動産売却3つのポイント
最後に、これまでの内容を踏まえ、不動産売却で後悔しないための重要なポイントを3つにまとめました。
ポイント1:必ず「複数」の不動産会社に査定を依頼する
1社だけの査定額を鵜呑みにするのは危険です。査定額は会社によって数十万〜数百万円も違うことがあります。複数の会社に査定を依頼し、その金額の根拠をしっかりと聞くことで、あなたの不動産の適正価格が見えてきます。
ポイント2:売却の目的と希望条件を明確にする
「なぜ売りたいのか」「いつまでに売りたいのか」「手元にいくら残したいのか」。この目的を明確にし、家族間で共有しておくことが大切です。目的がハッキリすれば、不動産会社への要望も伝えやすくなり、より良い提案を引き出せます。
ポイント3:査定額の高さだけで選ばない!「信頼できる担当者」を見つける
売却活動は、数ヶ月にわたる長いお付き合いになります。査定額の高さも重要ですが、それ以上に「この人になら任せられる」と思える信頼できる担当者を見つけることが、成功の鍵を握ります。
* あなたの質問に的確に答えてくれるか?
* メリットだけでなく、デメリットも正直に伝えてくれるか?
* 売却戦略を具体的に提案してくれるか?
査定時のコミュニケーションを通じて、人柄や知識、相性を見極めましょう。
まとめ:不動産売却の成功は「正しい知識」と「良きパートナー」から
今回は、不動産売却のリアルな「手順」と「費用」について、網羅的に解説してきました。
・売却には8つのステップがあり、完了までには3ヶ月〜半年かかる。
・費用は仲介手数料や税金など、様々なものがあることを事前に把握しておく。
・成功の鍵は、複数の会社を比較し、信頼できるパートナーを見つけること。
ここまで読んでくださったあなたは、不動産売却に対する漠然とした不安が、具体的な行動計画へと変わってきたのではないでしょうか。大切なのは、正しい知識を身につけ、情報戦で有利に立つことです。
売却プロセスを理解したら、次にあなたがすべきことは、その大切な不動産の「本当の価値」を知ることです。 それが、後悔しない売却を実現するための、最も重要で、かつ最初の一歩となります。
「うちの場合は、いくらになるんだろう?」
その疑問に、私たちがお応えします。
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査定をしたからといって、必ず売らなければいけないわけではありません。未来の選択肢を広げるための「情報収集」として、お気軽にご利用ください。
あなたの不動産売却が、最高の形で実を結ぶことを心から応援しています。
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